ケーススタディ

Viola Square ヴィオラスクウェア

株式会社オームラ 福井県

施主様株式会社オームラ
所在地福井県福井市西木田3丁目4-33
当社担当者営業:南
設計:吉田
制作:水島

創業の地で葬儀社の新しい形を目指す。

福井市内に6つのセレモニーホールを運営する株式会社オームラは、創業90年以上の歴史と実績を持ち、地域の葬儀会社として親しまれてきた企業です。その長い歴史を創業の地で見守ってきた旧本館が老朽化し新たな本館が新築移転されたことに伴い、旧本館の有効活用を検討されていました。地域のニーズに応えたいという強い思いを持たれていた大村社長は、少人数の家族葬、また身寄りのない方のご遺体を一時お預かりする安置所という、高まるふたつのニーズに対応した施設を構想されていました。

株式会社オームラ 代表取締役社長 大村直央さん(写真左から2番目)、柄田万里生さん(左)と当社担当チーム。

目指したのは「葬儀社らしくない」建築。

とはいえ、「当初はあまり予算もかけず、少しきれいな安置所をつくるぐらいの気持ち」だったと語る大村社長。その思いが変わるきっかけとなったのが、塚田さんの提案でした。「葬儀社らしくないお洒落で入りたくなる施設をつくりましょう」という言葉に大村社長の心が動き、より魅力的な施設の建築を目指すことに。この時点で、サンテン・コーポレーションとの取引実績はなし。きっかけとなったのは、当社営業担当・南の一本の電話でした。当時まだ入社2年目だった南。「新規のテレアポでは、ほとんどのお客様には会うこともできません。やっとお会いしてお話をできたのがオームラさんだったんです」と振り返ります。

課題は常識にとらわれない
イメージと空間の活用。

「葬儀社らしくない施設」というご要望に応えるため、南は設計担当のデザイナー・吉田とともにイメージを模索し、ホテルや結婚式場など異業種の事例も幅広く探りながらプランを練っていきました。デザインもさることながら、課題となったのはスペースの活用です。4箇所の安置所、かつ小規模の葬儀を各部屋で行いたいというご要望に対して使用できるスペースは狭く、何を残し何を削るのかの取捨選択と同時に、限られたスペースをいかに効果的に活用するかが設計上の重要なポイントとなりました。

商業施設で培った
ノウハウを活かしたプランニング。

店舗デザイナーとして経験豊かな吉田も、葬儀所や遺体安置所の設計は初めての経験。クライアントの期待に応えるため、商業施設で培ってきたノウハウを取り入れてプランニングを進めていきました。たとえば、エントランスを入ってすぐ目に入る大きな柱を回りながら奥に入っていく導線は、先に何があるか好奇心を持たせる効果があります。廊下は天井に格子状のルーバーを設置、突きあたりの壁は全面鏡貼りとして、落ち着いた雰囲気でありながら実際以上に空間の広がりや開放感を感じられるように。また、意図的に少し古いレンガや木調の壁、アンティーク風の什器を採用することで、ここで弔われる故人の歩んできた歴史を感じられるようにしています。

「信頼できるチームに任せられてよかった」。

完成した「ViolaSquare」について、大村社長は「願っていたことを100パーセント、形にしてくれた」と笑顔で語ってくださいました。「店舗の設計施工会社は我々葬儀会社と同じで、お客様との信頼関係がもっとも大切だと感じています。その点でサンテン・コーポレーションのチームは、南さんの真面目さや元気さ、吉田さんの専門家の視点からの提案、施工担当の水島さんの責任感と実直さ、すべてが信頼できました」。幼少期には旧本館に住んでいたこともあるという大村社長。思い入れのある建物が生まれ変わった「ViolaSquare」にこうしてご満足いただけていることを、当社も心から嬉しく思います。